積立投資への疑問「株式投資って危なくないの?元手がゼロになったりしない?」

2016年10月26日水曜日

積立投資Q&A

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株式投資は危険?

「株式投資って危なくないの?会社が倒産したら株が紙くずになって、お金が1円も戻ってこないんでしょう?」。

今は株は電子化されてるので紙くずになったりはしないです。っていうお約束のボケはさておき(苦笑)。年金の運用に対する議論でも、時々これと似たような主張を聞くことがありますよね。

世界分散投資

確かに1企業にしか投資しないなら、その会社が倒産したら株に投資したお金は戻ってこないでしょうけれど、業種の違う複数の企業に投資するならそれらの会社がいっぺんに倒産することはまれですよね。

積立投資では投資信託を通じて投資することになります。内外の株式にバランスよく投資するなら、日本株式が2,000銘柄弱(TOPIXに投資するインデックスファンドの場合)、外国(先進国)株式が22か国1,300銘柄強(MSCIコクサイに投資するインデックスファンドの場合)、合わせて23か国約3,200銘柄強に分散されます。

そうはいってもリーマンショックのような世界的金融危機があれば投資信託の基準価額が大きく下落することはあり得ますが、SF映画のように地球ごと滅びたりしない限りは元手がゼロになることはないはずです。

お金は銀行に預けるな?

『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』(光文社新書)という本があります。

預貯金や保険に偏った資産を株式や投資信託、債券などのリスク資産にも振り向けることでリターンを向上させることができればワークライフバンスの改善につながり少子化解決の一助にもなるのではないかという趣旨の本でした。

ところが出版された後にリーマンショックが起こったことでリスク資産に投資を勧めるなんてとんでもないと厳しい批判が寄せられたようです。

その一方で、リーマンショックのさなかでも本を参考にして内外の株式や債券に投資するインデックスファンドに分散して積み立てを続けた結果、アベノミクスの恩恵もあり少なからぬ果実を得られたという感想もありました。

まとめ

投資信託を通じて株式に投資する場合でも、紙くずにならないまでも元本が目減りすることはままあります。いっぺんにまとまった金額を投資してしまうとその直後に大きな下落があると怖くなって、あるいはそれ以上損失を広げまいとして元本が大幅に目減りした状態で解約することになってしまいます。

もし投資を始めようと思うなら、いざという時に慌てないようにちゃんと生活防衛資金を確保しておくのが大事ですよね。大金をいきなり投じるのではなく幅広く分散された投資先(世界中の株式と債券)に少しずつ積み立てていく。

1年に1回か少なくとも数年に1回は内外の株式と債券のバランスが偏っていないか確認して、大きく崩れているようなら元に戻す作業(リバランス)も必要です。リバランスによって好調な資産にばかり前のめりになって投資することを防げますし、結果として極端な高値づかみや下落時の投げ売りを避けることもできます。



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