「eMAXISバランス(8資産均等型)」から「iFree 8資産バランス」への乗り換えを考える

2016年10月19日水曜日

8資産均等型

t f B! P L
台湾写真
平渓線(台湾)

iFree 8資産バランス」と「eMAXISバランス(8資産均等型)」はどちらも世界中の資産に比較的低コストで分散投資のできるバランスファンドです。

先日18日に、eMAXISシリーズの運用管理費用(信託報酬)の料率体系の変更(PDF)が発表されましたが実効性に乏しい内容でしたので、「eMAXISバランス(8資産均等型)」から「iFree 8資産バランス」への乗り換えを検討したいと思います。

楽天Kobo台湾行ったらこれ食べよう!地元っ子、旅のリピーターに聞きました。【電子書籍】[ 台湾大好き編集部 ]
Amazon Kindle忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術【電子書籍】[ カン チュンド ]

投資対象

投資対象はどちらのファンドも国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート(不動産投資信託)、先進国リートの8資産(均等に12.5%ずつ)で共通です。

ただし、唯一新興国株式のベンチマークが異なっていて「eMAXIS」が一般的な「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」なのに対し、「iFree」はファンダメンタルに着目した「FTSE RAFI エマージング インデックス」になっています。

前者の指数が23か国837銘柄で構成されているのに対し(2016年5月末現在)、後者の指数は13か国約350銘柄で構成されています(2016年6月末現在)。

下の表はバランスファンドの新興国株式部分とマザーファンドを共有する「iFree 新興国株式インデックス」と「eMAXIS 新興国株式インデックス」の国・地域別構成と業種別構成について2016年9月末の月次レポートから抜粋したものです。

「iFree 新興国株式インデックス」は上位2か国、上位2業種の割合が飛び抜けて高く構成に偏りがみられるのがわかります。

資産構成表

運用成績

基準価額騰落率

表の上段は「iFree 8資産バランス」と「eMAXISバランス(8資産均等型)」の成績と、唯一ベンチマークの異なる新興国株式について「iFree 新興国株式インデックス」と「eMAXIS 新興国株式インデックス」の成績を比較したものです。

「iFree」の設定日(2016年9月8日)から2016年10月18日までの基準価額の騰落率をくらべています。短期間ではありますが今までのところ、「iFree」のほうが騰落率で「eMAXIS」を上回っているようです。

表の下段は「iFree 新興国株式インデックス」と同じ「FTSE RAFI エマージング インデックス」をベンチマークに採用する「DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド」と「eMAXIS 新興国株式インデックス」の基準価額の騰落率をより長期で比較したものです。

過去1年の成績では「DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド」のほうが優秀で、過去5年の成績では「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」をベンチマークにした「eMAXIS 新興国株式インデックス」のほうが優位のようです。

「FTSE RAFI エマージング インデックス」に投資するファンドのほうが直近では好成績な反面、国や業種別構成が偏っているので逆に今は割高なのではという懸念もありますね。

コスト

「iFree 8資産バランス」の信託報酬(運用管理費用)は年率0.23%(税抜)で解約時の手数料(信託財産留保額)がないのに対して、「eMAXISバランス(8資産均等型)」の信託報酬は年率0.5%(税抜)で信託財産留保額は0.15%となっています。

「eMAXIS」シリーズは先日、信託報酬の料率体系の変更が発表され、純資産残高に応じて信託報酬率を引き下げられることになりました。「eMAXISバランス(8資産均等型)」もその対象で、ファンドの純資産総額500億円以上1,000億円未満の部分については0.48%、1,000億円以上の部分については0.46%となりました。

このような仕組み自体は歓迎したいのですが、「eMAXISバランス(8資産均等型)」は設定から5年弱で純資産総額は195億円です。資産規模の一番大きな「eMAXIS 先進国株式インデックス」でも326億円で500億円には及ばず現時点では対象となるファンドは存在しません。

引き下げ幅も小さいうえにこれでは実効性に乏しく、受益者還元型をうたいながら本当に還元する気があるのか残念ながら疑わざるを得ないですよね。

まとめ

「iFree 8資産バランス」は設定されたばかりで実コストが不明であったりいくつか気になる点はあるものの、すでに大手ネット証券では積立ランキングで「eMAXISバランス(8資産均等型)」を上回っているなど資金流入にも期待できることから、乗り換えを検討したいと思います。

「iFree 8資産バランス」と「eMAXISバランス(8資産均等型)」の両方を毎月積み立てていましたが、今まで積み立てた分は売却せずそのままにして、来月からの積み立ては「iFree 8資産バランス」一本に変更する予定です。

新興国株式部分のベンチマークが一般的なものではない点がやや引っかかりますが、私の場合、「eMAXISバランス(8資産均等型)」や「世界経済インデックスファンド」を通してすでに「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」にも投資しているので、そこは目をつぶってもいいかなと。




関連記事
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の純資産総額がiFree 8資産バランスを逆転 両者の成績と実質コストは?
eMAXISバランス(8資産均等型)とiFree8資産バランス 米大統領選後の新興国通貨安の影響は?
iFree8資産バランスへの投資をためらう理由 新興国株式の実質コストが予想外に高い可能性あり
iFree8資産バランスの株式の組入上位銘柄は新興国ばかり 世界最強の米国企業はどこへいった?
最近バランスファンドの8資産均等型が世界経済インデックスファンドよりさえない理由は?

楽天Kobo外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話【電子書籍】[ ジョン太郎 ]
Amazon Kindle台湾行ったらこれ食べよう! 駅弁・鉄道旅編台北だけじゃない、もっとディープな旅へ。【電子書籍】[ 台湾大好き編集部 ]

ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログのリンク集
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログのリンク集
ブログ村 家計管理・貯蓄
家計管理・貯蓄が話題のブログのリンク集
NISA 人気ブログランキング
NISAが話題のブログ人気ランキング

注目の記事

auカブコム証券 投信クレカ積立1%還元(月10万まで)SBI証券と比べた場合のメリット・デメリット/全世界株(オルカン)、先進国株、国内株、米国株(S&P500)、新興国株 各インデックスファンドの成績

3月8日に「金融商品取引業等に関する内閣府令」が一部改正されて、クレジットカード決済で投資信託を積み立てる際の上限金額が月5万円から10万円に拡大されることになりました。 新NISA口座を開設したauカブコム証券と旧NISAで投信の保有を続けているSBI証券の一般ク...

よく読まれている人気記事

QooQ