イオン・バランス戦略ファンドとイオンで購入可能なFunds-i内外7資産バランス為替ヘッジ型を比較

2016年10月13日木曜日

Funds-i内外7資産・為替ヘッジ型 バランス

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みらいパレットとFunds-iを比較

※ 記事を更新しました(2017年12月20日)。

イオン・バランス戦略ファンドの特色

イオン・バランス戦略ファンド(愛称みらいパレット)』は、世界の債券、株式、リート(不動産投資信託証券)に投資するファンド・オブ・ファンズ方式の投資信託です。

日本国債と現預金、為替ヘッジ付(為替変動リスクを軽減した)先進国債券を安定資産とし、日本株式、先進国株式、新興国株式、ヘッジなしの先進国債券、新興国債券、日本リート、外国リートをリスク資産とします。

リスクオン、オフ局面で安定資産とリスク資産の配分を柔軟に調整することを特色としています。

リスク資産の変動幅は0%~40%です。安定資産は「日本国債と現預金の合計」と「為替ヘッジ付先進国債券」の組入比率をほぼ半分ずつとします。

ファンドの運用指図を行う受託会社は三井住友アセットマネジメントです。

決算頻度は年1回です。第1期決算では、複利効果による信託財産の成長を優先し、無分配でした。

2017年5月29日に信託期間が無期限に変更されました。

コスト

購入時の手数料は1.728%(税抜き1.6%)ですが、イオン銀行ではNISAで購入した投資信託については、購入時手数料の全額をWAONポイントで還元しています。

保有している間かかる運用管理費用(信託報酬)は年率0.9504%(税抜き0.88%)でさらに投資対象の投資信託の管理費用がリスク資産の比率に応じて年率0.0%~0.16%程度かかります。

実質的な負担は年率0.9504%(税抜き0.88%)~1.1104%(税抜き1.04%)程度です。

解約時の手数料(信託財産留保額)はありません。

ほかのバランスファンドとくらべると?

『イオン・バランス戦略ファンド』は店頭とインターネットバンキング両方で購入できますが、インターネットバンキングの利用に抵抗がないなら、イオン銀行ではネット専用で野村インデックスファンドシリーズの『Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型』も扱っています。

『Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型』の投資対象は、日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、日本リート(不動産投資信託証券)、先進国リートで、外貨建資産はすべて為替ヘッジ付になっています。

新興国株式は含まれていません。

決算は年1回で今のところ分配金を出していません。信託期間は無期限です。

購入時の手数料は無料で、運用管理費用(信託報酬)は年0.54%(税抜 年0.50%)と『イオン・バランス戦略ファンド』より低コストです。

解約時の手数料(信託財産留保額)は0.2%となっています。

『Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型』はリスク局面で資産配分の変更に対応しておらず資産配分は毎月リバランス(調整)を行い固定されています。

『イオン・バランス戦略ファンド』のリスク局面に応じた資産配分の変更はうまくいけば値下がりするリスクを抑えつつ安定的なリターンを期待できますが、資産配分を固定している場合にくらべ市場の後追いになって高値づかみをしてしまう懸念もあります。

理論的にはリスク資産が好調な時はリターンの低い債券等の安定資産は値下がりし、リスク資産が不調な時は安定資産が値上がりします。

リスクオン局面でリスク資産を増やすことは値下がりした安定資産を手放す一方で値上がりしているリスク資産を購入することになります。

またリスクオフ局面でリスク資産を減らすことは値下がりしたリスク資産を手放す一方で値上がりした安定資産を購入することになります。

長い目で見ると資産配分を固定したほうが高値づかみや投げ売りを避けられる可能性があります。

運用実績

2017年12月19日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

『イオン・バランス戦略ファンド』は3月にリスク態度指数によりリスクオフ局面と判断しました。

それまでの安定資産60%:リスク資産40%から、安定資産80%:リスク資産20%の移行期間経て、5月には安定資産100%に変更されました。

月報によると2017年11月末の資産構成は日本国債と為替ヘッジ付先進国債券がおよそ50%ずつになっています。

まとめ

『イオン・バランス戦略ファンド』は投資対象が分散されていてリスクオン局面でもリスク資産への配分は限定的なので比較的安定した運用が期待できますが、ネット専用のバランスファンドにくらべると運用管理費用は高めのようです。

現在資産構成の半分を占める日本国債の最終利回りはわずか0.2%です。もう半分のヘッジ付先進国債券の最終利回りは1.4%です。最終利回りの平均が0.8%程度なのに対し、投資信託を保有している間かかる実質的な負担は年率0.9504%程度(リスク資産ゼロの場合)です。

果たして、合理的な投資対象と言えるでしょうか?




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