世界経済インデックスファンドも新興国経済に悲観的?新興国の比率縮小のお知らせで心配なこと

2016年12月29日木曜日

世界経済インデックスファンド

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パンダ写真
新興国経済の見通しは暗い?

世界経済インデックスファンドがポートフォリオを見直し

2016年12月28日付で、三井住友トラスト・アセットマネジメントが「世界経済インデックスファンド」シリーズ(無印、株式シフト型、債券シフト型の3種)についてポートフォリオの変更を発表しました(「ポートフォリオの見直しについて」PDF)。

地域別比率は従来の日本10%・先進国(除く日本)55%・新興国35%から、日本10%・先進国(除く日本)60%・新興国30%となりました。新興国の基本組入比率が5%引き下げられ、そのぶん先進国の比率が引き上げられました

先進国を中心に景況感に対する前向きな見方が徐々に現われている一方、新興国は長期的な成長性に対する評価に変わりはないものの、これまで世界的な緩和マネーに支えられ新興国に流れ込んでいた投資資金が、同地域の相対的な魅力度の低下とともに流出基調へと転じはじめており、今後もこうした投資動向が続くことで新興国通貨の下落リスクなどが高まることも想定されます。

新興国の長期的な成長性に対する評価は変わらないとしつつも、新興国からの投資資金の流出と新興国通貨の下落リスクを懸念しているようです。

ポートフォリオの変更で心配されること

「世界経済インデックスファンド」が組入比率の参考にしていたGDP地域別構成比(2016年)は日本6.3%・先進国(除く日本)54.8%・新興国38.9%とむしろ変更前の比率に近く、今回の変更は「現在の市場動向を鑑みた」結果だそうですが、市場の後追いにならないか心配です。新興国経済の見通しが明るいときに比率を拡大し見通しが暗いときに比率を縮小すると、高値づかみや安値売りにつながらないでしょうか。通貨危機が再来して新興国経済の混乱が深まればGDPの縮小もありうると悲観的なシナリオも想定しているのでしょうか?

「世界経済インデックスファンド」はバランスファンドの中では定番ともいえる人気商品です。今回のポートフォリオの変更で新興国経済に懐疑的な見方をする人がますます増えたらとしたら、新興国に投資する人はさらに減るかもしれないですね。新興国株式や債券のインデックスファンドだけでなく、投資先に新興国を含むバランスファンドも、「世界経済インデックスファンド」自身も含めて影響を受けるかもしれません。

まとめ

「人の行く裏に道あり花の山」という投資の格言もありますし、新興国資産が見放されて底値に沈むなら、むしろチャンスという見方もできるでしょうか。来年も新興国資産を含むバランスファンドに投資していこうと思います。

今月は「iFree8資産バランス」と「世界経済インデックスファンド(株式シフト型)」に半分ずつ投資しましたが、来年も「世界経済インデックスファンド(株式シフト型)」への投資を続けていく予定です。




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