年金が米インフラ投資に使われる?今週の気になるニュースとインデックスファンドの値動き(170204)

2017年2月4日土曜日

週末まとめ

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今週のニュースと値動き

気になるニュース

今週はトランプ大統領の政策をめぐる混乱で株式市場は荒れ模様だったものの、週末の米雇用統計での就業者数の予想を上回る増加と金融規制緩和報道でNYダウは場中では2万ドル台を回復しています(日本時間3日夜)。

円相場はトランプ大統領の日本の為替政策批判もあり先週末の115円台から1ドル112円台に値上がりしています。

日米首脳会談を控え、公的年金がアメリカのインフラ投資に使われるのではないかという憶測が流れているようです。安倍総理は否定しておりGPIFも事実ではないというコメント(PDF)を出しています。

その一方で、GPIFの高橋理事長が「インフラなどに投資する場合には欧米の先進国が中心であり、理屈のうえでは、結果としてアメリカのインフラへ向かうということもありうる」と発言したとの報道もありました。

GPIFは分散投資の観点から国内外の株式と債券に加えてオルタナティブ資産(インフラストラクチャー、プライベートエクイティ、不動産)にも投資しています(2015年12月末の時点で全体の0.04%。中期計画では5%)。

公的年金が恣意的な使われ方をされないか心配ですが、そもそもアメリカは世界一の経済大国なので内外の資産に分散投資をしようとするとアメリカの資産を避けて投資するのは難しいです。

インデックスファンドに投資している方ならよくご存じのように、世界の株式市場の時価総額比ではアメリカが世界の約半分を占めます。日本をのぞく先進国株式インデックス(MSCIコクサイ)に限定するなら、アメリカが60%強を占めます。

シティ世界国債インデックス(除く日本)なら45%がアメリカの債券です。透明性の確保に難のあるオルタナティブ投資に代わってREIT(不動産投資信託証券)に投資するにしても、S&P先進国REITインデックス(除く日本)の70%強はアメリカの資産です。

世界経済の中心であるアメリカを避けて投資するのは不自然ですし、資産運用の安定性を損ないますよね。

インデックスファンドの値動き

たわらノーロード日経225・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・国内リート・先進国リート、eMAXIS新興国債券インデックス、iFreeNYダウ・インデックス、i-mizuho米国株式インデックスファンド、SMT米国株配当貴族インデックス・オープン、iFree8資産バランス
2017年2月3日現在の基準価額をもとに計算

マイナスの赤字で真っ赤っかですね(苦笑)。企業の決算や経済統計が悪いわけではなく、減税やインフラ投資が本当に行われるのか世界経済の中心であるアメリカの政策への不透明感が大きいようです。

株価の低迷や円高も積立投資をしている立場ではむしろ歓迎したいところですが、週末の好調な雇用統計や金融規制緩和期待でアメリカの株価は上昇してしまい今月の積立には間に合わなかったみたいです。残念!




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